「顧客の不安を解消すべくプロの視点でアドバイス。」
福岡県南部にある小郡(おごおり)市は、福岡市のベッドタウンとして絶好のロケーションに位置する。
市内の七夕神社は、730年ごろの肥前風土記に残る記述から七夕行事発祥の地とされていて、「七夕の里」としても名高いのだ。
当地で塗装業を営む有限会社 サカキは、昭和40年に先代が個人事業として創業、平成8年に2代目の榊秀夫氏が事業を継承した。
代表になった榊氏は、「スタッフを預かる身として、会社の未来に希望を見いだすには、大手の下請けという地位にいつまでも甘んじていられない」と考え、
有限会社 サカキを設立、独自の顧客開拓に乗り出すという営業活動の展開を始めた。
大手や同業各社との競合に勝ち残るための武器としたのは、顧客に「説明責任」をしっかり果たすということだ。
一見、基本中の基本のようなことだが、大手でさえもこれを徹底しているところはまだまだ少ない。
ましてや、押し売りまがいの営業や手抜き工事を行うような悪質なリフォーム会社が社会問題に発展している昨今では、
情報の開示と解説が、顧客に対する大きなアピールポイントになる。
顧客は、「見積もり予算は適正か」「工事は手を抜いていないか」など、さまざまな不安を抱えている。
「塗り替えリフォームでは、仕上がりをご満足いただくためにはもちろん、適正な見積もりを出すためにも、お客様のイメージを的確にとらえることが欠かせません。
そこでまずは、過去に施工した現場にお連れして、塗装の色合いを見ていただくんです」
塗装の"色"は、光の加減で見え方が異なる。
人口の光の下で見る施工例の写真より、太陽光に照らされた実物のほうがより性格にイメージをとらえられる。
どうしても時間が取れず、写真で判断しなければならない顧客には、「蛍光灯の下で見ると、微妙に色が薄く見えるんですよ」というようなアドバイスを必ず付け加えるようにしているという。
そうして顧客の要望を把握し、塗装個所の面積、状態などを勘案したうえで、見積もりを5パターン算出する。
「長持ちさせるには最低このくらい」
「冷暖房費を節約できる断熱効果を持つ塗装ではいくらかかる」
と、それぞれの金額がはじき出された理由を丁寧に説明、
そこで顧客の疑問が出れば根気よく答え、十分に納得していただいたうえで契約し、施工に取りかかる。
施工中の模様も顧客に納得していただける形で記録している。
下処理から完成までの各工程で記録写真を撮影し、それをCDに焼いて、施工後に5年間の保証書とともに手渡しているのだ。
「特にケレンや下塗りといった施工後に確認できない工程は、漏らさず写真に残しています。多いときにはそれが300カットにもおよぶこともあります。
手間はかかりますが、お客様は安心されますし、施工後のクレームを防ぐためにも有効です」
とりわけ、鉄部の塗装は長持ちさせるために「錆び」の処理や対策が重要になる。
こうした証拠写真を積極的に提供することで、顧客満足度が飛躍的に高まるというわけだ。 |